7割の誘惑について
みなさん、成功率70%ってどう思われますか?
人によっての考え方が別れる数値であると思います。
高いと感じる人もいるでしょうし、そんなに低過ぎるように感じる人もあまりいないのではないでしょうか。
では、これを卓球に置き換えて考えてみましょう。
仮に1本のラリー中に、成功率70%の技術を2回行った場合、2回とも入る確率はいくつでしょうか?
計算してみましょう。
10回に7回入る確率を2回行うということは、
0.7✖️0.7=0.49
つまり2回目の成功率70%の打球が入る確率は49%ということになります。
これが意味することは、7割の成功率である打球を2回してしまうと、半分以上の確率で点数を取られてしまうということです。
更に恐ろしいことに、たとえその49%の確率の打法が入ったとして、それが決定打にならず返球される可能性がある、とういうことです。
確率半分どころの騒ぎではありません。
パッと思いつく70%の確率はとても高いように感じますが、卓球においてはそこまで高い数字では無いと言うこと。
これを私は7割の誘惑と呼んでいます。
今、伸び悩んでる人の中ではこの7割の誘惑に負けてしまっているが、かなりの確率でいるのではないでしょうか?
例えば、ラリー中に少し甘いボールが返球されたのだが、充分な体勢が作れていない時、どうしますか?
その球を強打すれば決まるかもしれない。でも決まらないかもしれない。
つい、強打したいと思ってしまいがちではないでしょうか?
私が考える限り、この打球の成功率は70%以下であると言えます。
これが7割の誘惑です。
勝てないと悩んでる選手のほとんどが、この球を強打していることでしょう。
上級者の選手はこの場面では、無理に強打せずに高確率の打法で入れます。
『トップ選手は無理な体勢でも強打してるじゃないか。』と言う人もいると思いますが、トップの選手はその状況で強打しても高確率で入れることが出来る程、精度が高いのです。
もちろん、これは7割の誘惑のほんの一例でしかありません。
様々な場所に隠れています。
特に大事な事は、自分で気付けるものもあれば、気づけないものもあるということです。
自分では8、9割の確率で成功していると思っていても、実際は7割以下の成功率だということは、かなりの高確率で起きています。
まずは客観的に分析出来るようになる必要があります。
おすすめは自分の練習や試合を撮影してみると良いと思います。
自分のイメージと実際の違いに驚かれると思います。
7割の誘惑から抜け出す1つの大事な要素は自分のイメージのプレーと実際のプレーの違いをしっかりと理解することが重要になります。
例えば、あなたは試合で使っていた対下回転に対するバックドライブの成功率は何割でしょうか?
そうやって自分に問いただして、振り返るのも1つの手です。
トップ選手の真似をして、技術を身に付ける事は大切なことですが、そういったラリーのスーパープレーの内容まで完コピするのではなく、自分に合った選択をする必要があります。
この7割の誘惑をクリアすることが出来れば、今の現状の技術力であっても結果は変わってくるのではないでしょうか。
是非参考にしてみて下さい。
コメント
コメント一覧 (4)
3回中2回以上成功する確率は78%
10回中6回以上成功する確率は85%
2回しか使わなかったとしても
確かに両方成功する確率は49%ですが
両方失敗する確率はわずか9%
42%の確率で1回は成功
積極的に打っていけばいい確率ではないですか?
卓球は大会でトーナメントを勝ち抜くにあたり、少なくとも5試合前後は戦わなくてはならない中で、優勝するまでに一度も負けることが許されない、安定したプレーが求められるます。
その中で、コメントして頂いた確率の打法を織り混ぜてしまうのには、少しリスクが高いと思います。
積極的に打っていこうと言う意識は大切です。
そういった意識を持って、課題を課すゲーム練習も大事だと思います。
ただ大前提で置いておきたいことが、根本的に積極的に打っていくと言う事=確率70%では無いのです。
私の提案は積極的に打っていく確率を90%前後まで上げればより良くなりますよね。
また、厳密に言えば、70%の技術も使うタイミングを考えれば、使えないこともないのですが、レベルが同等や、やや上の選手相手にはなかなか使うタイミングが難しいと思います。
そういった内容に関しても、今後ブログに書いていきたいと思っています。ぜひ参考にして頂ければ幸いです。
今度とも是非読んで頂ければと思います。
男子も指導していた時はなかなか大変で,無理な攻撃を仕掛けて自滅する子がいっぱいいました。たぶんこういう子たちの脳内成功率が70%くらいなんじゃないかと思います。本人の主観で70%だと,実際には50%がいいところ。成功率50%の攻撃では得点が失点を上回る可能性はかなり低くなります。
今後も連載を楽しみにしております。
お返事の内容、読ませて頂きました。
県大会出場素晴らしいですね。
前者のミスしない戦術、とても良い選択肢だと思います。ただ同レベルでの対戦では先に仕掛けていかなければ勝てないくなってくると思います。
その方法もブログに書いていく予定です。
確率の見方はとても良いと思います。
私のロジックでの解決策を色々提案していこうと思うのでよろしくお願い致します。